AR動画とは?仕組みと作り方、具体事例について解説!

AR動画とは?仕組みと作り方、具体事例について解説!

AR動画とは、AR(拡張現実)技術を使って視聴する動画を指します。

AR動画はビジネスからエンターテインメントの分野まで幅広く活用されていますが、特にイベントやプロモーションで企画の幅を広げたい方や、紙面だけでは伝えられない、または伝えづらいサービスや情報をユーザーへ届けたいときなどにおすすめの活用方法です。

本記事では、AR動画とはどのような動画なのか、その活用方法をはじめ、仕組みや体験方法、実際の活用例まで網羅的にご紹介します。

AR動画とは

AR動画とは、AR(拡張現実)技術を使って視聴する動画を指します。

スマートフォンやタブレットのカメラで特定の画像や風景を映すと動画が再生される仕組みで、商材やイベントをよりリアル且つ詳細に伝えることができます。

集客や顧客体験価値向上などが主な目的で、ポスターやチラシ、看板、書籍などのアナログ媒体から、動画を視聴してもらう際に用いられます。近年ではARの強みを活かし、現実とデジタルコンテンツを融合した新しい表現技法としても注目を集めており、様々な業界で導入されています。

関連記事:【事例5選】ARとは?VR/MRとの違いや作り方、活用方法を簡単に解説

AR動画でできること・活用方法

AR動画は、アナログ媒体との連動や、イベント・企画に合わせたコンテンツにすることで、文章や写真だけでは伝えきれない情報を知覚的に訴えることができます。
以下ではAR動画の活用方法を業界別に紹介します。

イベント

イベントでは、チラシやポスターなどの紙媒体の販促物・広告・ノベルティにAR動画を設定し、イベント開催前のプロモーション・PR施策に加え、イベント当日・開催後のファンサービスなどの満足度向上施策まで、継続的にアプローチすることができます。

具体的にはAR動画を活用したPR動画、カウントダウン動画、イベント会場限定で視聴できるメッセージ動画、イベント後のお礼メッセージなどに利用可能です。イベント前後の接点を増やしてイベントに参加する気持ちを盛り上げることで、ファンの育成にもつながります。

詳しくはこちら:COCOAR「販促物・広告での活用方法」

販促プロモーション

販促プロモーションでは、商品のパッケージにARを設定し、広告・宣伝や購入特典となる動画コンテンツを配信します。

例えば、シャンプーや化粧品、CDアルバムなどのパッケージにARを設定すると、購入者は自身のスマホをかざすだけで気軽にAR動画を視聴できます。気軽にワクワクするような体験を楽しんでもらうことができ、顧客満足度やロイヤリティの向上が期待できます。

詳しくはこちら:COCOAR「日用品・商品の販促での活用方法」

観光・地域

観光・地域分野では、お祭りやイベントのポスター・チラシにARを設定し、プロモーション動画や次回開催時の案内動画などを配信できます。

AR動画で地域やお祭りの魅力をより楽しく伝えることで、ユーザーの参加意欲向上につながるでしょう。次回のイベントの案内まで、継続的なアプローチも可能です。

 詳しくはこちら:COCOAR「観光地のイベントやお祭りでの活用方法」

出版物

新聞や雑誌、書籍などの出版物にARを設定することで、よりリッチなコンテンツを読者に届けることができ、付加価値の高い体験を提供できます

例えば本の文章とAR動画を組み合わせた施策では、どちらも全て見ることで、物語が完結するという活用方法があります。AR動画を活用することで、紙媒体をさらに発展させることが可能です。

 詳しくはこちら:COCOAR「動く本での活用方法」 

AR動画の仕組みと体験方法

ARは大きく「マーカー型」と「マーカーレス型」に分けることができます。それぞれの仕組みと体験方法についてみていきましょう。

マーカー型

「マーカー型AR」とは、マーカーの上にコンテンツを表示するARです。

マーカーとして設定した「ロゴ・イラスト・写真など」にWebカメラをかざすと、その上にARコンテンツが表示される仕組みとなっています。アナログとデジタルを組み合わせた表現が得意です。

たとえばパンフレットやチラシにARマーカーを設定すれば、そこからイラストや写真が動き出すようなコンテンツを表示して、もともとある印刷物にさらなる付加価値を与えられます。シンプルでわかりやすい仕組みなので、多くのイベントや企画で活用されています。

<体験方法>
①QRコードまたはURLから、ARカメラにアクセス(ARアプリの場合は、アプリを立ち上げるとARカメラが起動します)
②起動したARカメラで対象のマーカーをスキャン
③ARマーカー上にAR動画が表示される

<例:都市伝説シリーズのAR活用> 

ARアプリ「COCOAR(ココアル)」のARカメラで、マーカーに設定した本の表紙を読み取ると、まるで本が動き出すかのようなAR動画が流れます。

詳しくはこちら:ARを約250万部突破の都市伝説シリーズ「Mr.都市伝説 関暁夫の都市伝説5」や「パチンコ777」にて活用中!|竹書房様

マーカーレス型

マーカーレス型ARとは、マーカーにかざすことなく体験できるARです。例えば「ARフォトフレーム」や、SNSと絡めたAR動画施策など、印刷物や物・画像などのマーカーを使ったAR体験を「する必要が無い」ケースが当てはまります。

<体験方法>
①QRコードまたはURLから、ARカメラにアクセス(ARアプリの場合は、アプリを立ち上げるとARカメラが起動します)
②起動したARカメラでAR動画が表示される

<例:夕暮れ限定AR>
WebARのURLからARカメラを立ち上げると、主演キャストのボイスメッセージ付きAR動画フォトフレームが体験できます。

自分のいる地域の夕暮れ時の空模様と一緒に写真を撮り、SNSにアップすることで、ドラマの世界観に一緒に入り浸りながら、ドラマを盛り上げるプロモーション施策に活用されました。

詳しくはこちら:9.6万再生を記録!ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」の世界観とマッチした限定AR企画で、放送前のプロモーションに成功!

AR動画の作り方

AR動画の仕組みが分かったところで、実際にAR動画を作成するにはどうしたらいいかを解説します。

【準備】
①マーカーとなる画像を用意する。※マーカーレス型の場合はスキップ
②マーカー上に表示したい動画を用意する。
ここからWebARツール「LESSAR(レッサー)」の無料アカウントを作成する。

 
【AR動画の作り方(マーカー型)】
①LESSARにログインする。
②「コンテンツ管理」▷「新規作成」▷「マーカー」を選択する。
③「マーカー」項目にて、任意の画像を設定する。
④「コンテンツファイル」項目にて、ARで表示する動画を設定する。
⑤最後に細かい設定を整えて、完成!URL、QRコードが自動生成されます。

スマホでQRコードを読み込むか、URLに直接アクセスすることで、AR用のブラウザカメラが起動します。このAR用ブラウザカメラでマーカーを読み取ると、ARコンテンツが出現する仕組みです。

【AR動画の作り方(マーカーレス型)】
①LESSARにログインする。
②「コンテンツ管理」▷「新規作成」▷「マーカー」を選択する
③「マーカー」項目にて、マーカーなしを選択する
④「コンテンツファイル」項目にて、ARで表示する動画を設定する
⑤最後に細かい設定を整えて、完成!URL、QRコードが自動生成されます

スマホでQRコードを読み込むか、URLに直接アクセスすることで、AR用のブラウザカメラが起動し、ARコンテンツが出現する仕組みです。

AR動画のメリット・デメリット

AR動画を活用することで、多くのメリットを享受できる一方で、デメリットもあります。AR動画を最大限活かせるように、メリット・デメリットをしっかり知っておきましょう。

メリット

活用シーンによっては、画像よりも動画の方が効果的な点、またYouTube動画よりもAR動画の方がメリットが大きいという点があります。具体的な3つのメリットを紹介します。

①訴求力向上

AR動画を活用することで、顧客に情報を伝えやすくなり、訴求力が向上するというメリットがあります。
チラシやポスターなどの広告にスマホをかざすだけで、簡単に動画が視聴できるため、紙面では伝えきれない情報を顧客に伝えられる上、商品の良さやイベントの臨場感がよりリアルに伝わるので、視聴者により強く訴求することが可能です。

②指定サイトへ直接誘導できる

動画というと、YouTubeで視聴するのが一般的です。しかし、YouTubeだと視聴者に訪れてほしいサイトへと遷移してもらうことは難しい上、一度印刷物にQRコードを記載してしまうと、変更する際に手間がかかってしまいます。

AR動画では、動画を視聴してもらった後に、指定のWebサイトへと直接誘導できます同じQRコードで、時期ごとにコンテンツを入れ替えることも可能です。

また、年々コンテンツをリッチ化していくなど継続的な改善もでき、コンテンツの効果を最大限に発揮することにもつながります。

③様々な企画と連動させることができる

様々な企画と連動させて、イベントをより盛り上げられる点も、AR動画の大きなメリットです。

例えばARくじ引き企画であれば、「大吉」「小吉」「凶」など、各結果に合わせたおみくじAR動画を作成した上で、「大吉は10%」など確率を設定して企画することができますキャラクター×AR企画の場合は、同じQRコードやURLでも、朝・昼・夜の時間帯別に違う種類のAR動画を配信でき、ファンマーケティング企画としても効果的です。


他にも販促プロモーションであれば、例えば商品Aと商品Bのパッケージを横につなげる場合は①のAR動画が、商品Aと商品Cの場合は②のAR動画が流れるなど、2種類以上のパッケージを横につなげることで1つのARマーカーを作り、それに対し別々のAR動画が流れるような仕掛けをすることも可能。複数商品の購入(顧客単価UP)につなげるプロモーション施策も実現できます。

デメリット

AR動画を活用する際に起こりうる2つのデメリットを紹介します。

①回線速度とコンテンツの容量に依存する

AR動画を再生するためには通信速度が影響するため、回線速度やコンテンツの容量に依存してしまうというデメリットがあります。

動画の容量が大きいと再生に時間がかかる可能性がある他、通信環境によっては動画を再生できない場合や止まってしまうケースも考えられます。

GPSを活用し、位置情報に基づいてAR動画を表示する場合でも、通信環境やGPS環境下によってコンテンツの再生の質は左右される上、最悪利用できない可能性もあるでしょう。

 ②ユーザーがアクションを起こしてくれるとは限らない

AR動画を用意しても、ユーザーがアクションを起こしてくれるとは限りません

AR動画はアクションを起こしてくれた人しか視聴できないため、ARがどこに設定してあるかが分からない人にとって、マーカーはただの写真・イラストとして認識されてしまいます。

AR動画を視聴してもらうためには、視聴方法とARマーカーを様々なタッチポイントでアナウンスする必要があります「やりたい」と思ってもらうためのハードルを下げるか、体験メリットが大きくなるようなコンテンツにするなどの工夫が大切です。

具体的な活用事例

AR動画についての理解が深まったところで、実際の活用事例を紹介します。導入する際の参考にしてください。

消費財(子ども向け)×商品プロモーション

AR動画で楽しみながら、「正しい歯みがきの仕方」を学べる乳幼児用歯ブラシシリーズ「はみがき先生」などを展開するピップ株式会社。

同社は
競合他社との差別化や、「幼少期から正しい歯みがきのしかたを身につけるという」ブランドメッセージを正しく伝えることを目的に、AR動画を活用しました。

具体的には、「正しい歯のみがき方」を親子で楽しく継続できるAR動画フォトフレームを作成。虫歯菌を退治し、宝石をゲットするゲーム性を取り入れることで、「はみがきを嫌がるお子様に対して、正しいみがき方をARで楽しみながら体験してもらい、継続して頂く」という狙いを達成しています。

詳しくはこちら:AR動画をきっかけに、親子で「正しい歯みがきを身につける」ミッションを実現。後発だからこその差別化で、ブランドのファンを育む施策に!

観光・スタンプラリー連動

茨城県結城市では、「御朱印でARをしたい」という企画提案を元に、結城市マスコットキャラクター「まゆげった」のARスタンプラリーをメインとして、御朱印も巡れるような企画を実施しました。

同市は「既存の観光資源へ付加価値をつけ、それを活用した観光導線を創出する」ことを目的にAR動画とチャットボットを活用。「御朱印の上にARを出現させる」という原案があったため、高精度3Dコンテンツを再現できるマーカー型ARを採用し、ストーリー仕立てのスタンプラリーAR企画を実施しました。

ファミリー層にも気軽に参加してもらえるように、参加するハードルを下げるなどの工夫も施し、ユーザー満足度の高い施策の実施に成功しています。

メーカー×展示会

ブレーキパッドやディスクローターなど、ブレーキパーツを専門に販売・企画・開発を行う株式会社ディクセルは、ブレーキメーカーとしてはまだ若い会社であることから、目新しいことをして他社と差別化し、認知度を上げることを目的にARを導入しました。

同社は展示会にて、ブースにあるステッカーをスキャンするとARでスロットがスタートし、当たりが出ればディクセルオリジナルトートバックが当たるコンテンツを配信。

AR動画の視聴後はそのままブレーキ診断のページに遷移し、チャット形式で簡単に自分の車に合ったブレーキパッドを診断できるような演出を施しました。

詳しくはこちら:AR×チャットツールでブレーキパッドを展示会で楽しくアピール!目新しい企画で認知度拡大に。

飲食品×ギフトAR

日本酒などのアルコール飲料などを開発・販売し、「ワンカップ大関」が有名な大関株式会社は、「THE ONLY ONE CUP」という商品にARを導入しました。

同商品の顧客はシニア層が多いことから、若年層の獲得とリブランディングを目的とし、オリジナルラベルを作成して「世界に1つだけのワンカップ」を作ることが出来るサービス「THE ONLY ONE CUP」をオンラインショップ上で展開。

そこで、
より一層商品を楽しんでもらうという目的に加え、オリジナルラベルに付加価値をつけるためにAR動画を採用しました。

同企画は、オリジナルのラベルにスマホをかざすと動画が流れるというもので、購入者は届けたい相手に、動画で気持ちを届けることができます。

詳しくはこちら:世界に一つだけのワンカップにAR動画を!「感謝が伝わるギフト」として喜ばれています

【一番重要なこと】何のためにAR動画を作成するか

本記事ではAR動画について、仕組みから作り方、メリット・デメリット、具体的な活用事例まで網羅的に紹介しました。

AR動画を活用する際には、「狙った成果を出すために」「どのような企画・プロモーション施策で」「どういった体験の流れでAR動画を活用するか」という考え方が重要です。

「自分だったらその企画・施策において、ARを体験したいと思うか」を自分に問いかけながら、AR動画の作成や活用を行うことで、より良いAR動画の活用につながり、最大限の効果を発揮できるでしょう。

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