ARサービスの具体事例をご紹介!自分でAR作成できるようになろう

​​AR(拡張現実)とは、現実世界にデジタル情報を重ね合わせて視覚的に現実を拡張する技術です。近年、ARを活用したサービスやイベントは増加しており、一般的にも広く普及しつつあります。

自社でARの活用を検討しているものの、実際どのように活用したらいいかわからない方も多いのではないでしょうか?

本記事では、ARスマホアプリでのゲームや写真・動画、WebARでの家具、販促、観光など、ARサービスの具体的な事例を分かりやすくご紹介しますアプリAR・WebARのARサービス事例とおすすめのツールもご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

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目次

ARとは

ARとは「Augmented Reality」の略で、一般的に「拡張現実」と訳されます。実在する空間や風景にバーチャルの映像などの視覚情報を重ねて表示させ、現実の世界を視覚的に拡張する技術です。

たとえばスマートフォンを室内にかざすとソファーなどの家具が現れたり、専用のアプリでキャンペーンのポスターにスマートフォンをかざすとキャラクターが現れて画面上で動き出します。

ARの技術を使えば、映像や音声などさまざまなコンテンツをあたかも現実の世界が拡張したかのような感覚で楽しむことができます。

ARの特徴はその「体験性/UX」にあります。驚きや興奮、楽しさ、愛情、恐怖、などの感情を起こすような体験が演出でき、顧客エンゲージメント向上によるブランド認知度・ブランド選定率・購入意欲などの向上が期待できるため、近年企業の販促・プロモーション施策にARを取り入れ始める企業が増えています。

▶︎関連記事:【事例5選】ARとは?VR/MRとの違いや作り方、活用方法を簡単に解説!

ARサービスの具体例(消費者向け)

本章では消費者向けのARサービスの具体例を紹介しますが、その前に、ARを活用した写真共有アプリ「Snapchat」について解説します。

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引用元:パーフェクト株式会社 ニュースリリース

Snapchatは、世界でMAU(月間アクティブユーザー数)7億5,000万人を超える人気のアプリです。


Snapchatは2023年9月14日に米ニューヨークで開催された「2023年ビューティーサミット」に参加し、「毎日のアクティブなユーザー数は前年比で14%増加し、3億9700万人に達した」ということを明らかにしています。

また同社によると、Snapchatユーザーのうち2億5000万人以上が毎日ARを利用している上、化粧品をARでトライオンできるフィルターでは、「毎秒」約67の美容フィルターが参照されているそうです。

同社の最高経営責任者であるシュピーゲル氏は「長期的な観点から、特にARの長期的な可能性を実現するため重要な部分には投資を続けていく」と述べています。

また、北欧3か国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)でも、同アプリのMAUが900万人に到達。同社によると、北欧圏の13〜24歳の90%にSnapchatが利用されている上、ユーザーコミュニティ「Snapchatters」の60%は25歳以上で、1日平均40回アプリが開かれているそうです。

また北欧圏でも「Snapchatters」の55%以上がAR(拡張現実)レンズを使用しているとのこと。ARを活用した取り組みは日本だけでなく、世界的なトレンドとして今後さらに発展していくことが見込まれています

それでは、日本でも活用が進んでいるARを活用したゲームやプロモーション例についてみていきましょう。

▶︎参考記事
DIGIDAY「スナップチャット 、新ツールの焦点は「AR体験」:顧客との深いつながり求めるビューティーブランド獲得へ」
MoguraVRSnapchat、北欧3カ国でMAU900万人に到達 過半数がARを利用

ARアプリ×スマホゲーム:ポケモンGO

ar的表現の仕組み
引用元:LESSAR「事業責任者が解説Vol1|ARができることって何?」

AR活用の代表的な例として挙げられるのが、社会現象にもなった「ポケモンGO」です。

同ゲームでは現実世界に仮想キャラクターを登場させて一緒に遊ぶことが可能で、「もしも目の前にポケモンがいたら」や「もしも自分がポケモンを捕まえたら」といった、多くの人が一度は妄想した世界をARで実現することができます。


GPS機能を活用しており、街を歩きながらポケモンを探して、捕獲できる点や、友達との協力や対戦も楽しめるという魅力があります。季節ごとに実施されるイベントでは、新たなポケモンや特別なアイテムも提供しています。

リアルで臨場感のある体験を提供できるARを利用することで、ポケモンの世界を新たな方法で楽しめる、ARならではのゲームとして多くの人に楽しまれています。

▶︎参考
「ポケモンGO」公式サイト
【事例5選】ARとは?VR/MRとの違いや作り方、活用方法を簡単に解説!

ARアプリ×家具の試し置き:IKEA AR

arの特性➁位置の拡張
引用元:LESSAR「事業責任者が解説Vol1|ARができることって何?」

世界最大の家具量販店IKEA(イケア)は、ARを活用して家具の試し置きができるサービスを提供しています。

ユーザーはIKEA公式のアプリを通して、自宅やオフィスにいながら、IKEAの実寸代の家具をバーチャルで設置することが可能です。また再現された室内の家具を削除して、新たな家具の配置や内装を検討することもできます。

IKEAはARを活用したサービスの開発に早くから取り組んでおり、2020年には日本の「IKEA原宿」でも、ARを活用した色違いの家具の確認や、購入前のトータルコーディネートの確認ができるサービスが提供されました。実店舗とARを融合することで、よりリッチな購買体験を楽しんでもらうことができ、顧客満足度の向上が期待できるでしょう。

現在ではIKEA以外にも、オンラインショッピングでの家具購入前にARシミュレーションができるサービスなどが増えています。

▶︎参考
IKEA YouTube
ARGO「AR技術で家具のバリエーションの確認ができる!IKEA原宿が6月8日にオープン」

ARアプリ×メイク/ビューティ:YouCam メイク

ar-case-youcammake.webp引用元:パーフェクト株式会社公式サイト YouCamメイクアプリ一覧

AR&AI技術を活用したソリューションサービスを提供するパーフェクト株式会社が展開する「YouCamアプリ」シリーズのメイクアプリ「YouCamメイク」は、
AR技術とメイク/ビューティを掛け合わせたサービスを提供しています。

ARを活用したバーチャルメイクアップを体験できる本サービスは、様々なリップやチーク、ファンデーション、アイメイクなどの化粧品の色味や質感をリアルに体験できるため、ユーザーはより自分に合った商品を見つけやすくなります。

ヘアスタイルシミュレーションも提供しており、ショート・ボブ・ロングなどの髪型に加え、ハイライトやツートーンなどの髪色のシミュレーションも可能です。

同社は様々なブランドにもサービスを提供しており、ARを活用したバーチャルメイクサービスは広く普及し始めています。

▶︎参考
パーフェクト株式会社「YouCam メイクアップ: ベストセルフィーエディター」

ARアプリ×防災:災害疑似体験ができる「ARお天気シミュレータ」

ar-case-shinnsui.webp引用元:株式会社ウェザーニューズ ニュースリリース

株式会社ウェザーニューズによるスマホアプリ「ARお天気シミュレーター」は、防災行動へ役立てるため、ARを活用した災害疑似体験を提供しています。


2020年に公開された「AR浸水シミュレータ」は、ARで浸水被害を疑似体験できるサービス。アプリを起動しスマホのカメラを目の前の景色にかざすと、画面に浸水した状況が映し出され、リアルに被害を体験することができます。

水流や水の色に加え、10cm単位で浸水の深さを設定することできるため、浸水の状況をよりリアルに体験することができます。位置情報を活用することで、最大規模の降雨で河川が氾濫した場合の浸水リスクをシミュレーションすることも可能です。

水害への防災意識の向上や事前の対策として利用でき、いざというときの適切な防災行動へとつながります。

▶︎参考
株式会社ウェザーニューズ ニュースリリース「雨や雪、浸水被害が疑似体験できる「ARお天気シミュレーター」を公開」

WebAR×IPタイアップ販促施策:タリーズ ハリーポッター AR(Meta Spark)

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引用元:タリーズコーヒー 特設サイト

タリーズコーヒーは2023年6月、ハリー・ポッターのARフォトフレームや、限定ドリンク・グッズが登場するコラボレーションキャンペーンを実施。

ハリー・ポッターのARフォトフレーム「デジタルフォトステージ」は2種類あり、ハリー・ポッターの世界に入り込んだようなリアルな写真を撮影することが可能です。同フォトフレームはInstagramのアプリから利用でき、ユーザーはレシートに記載されたQRコードを読み取り、タリーズ公式Instagramのエフェクトボタンをタップするだけで簡単に利用できます。

期間限定にすることで特別感を演出できる上、臨場感のあるARを活用することで、よりリッチで満足してもらえるサービスを提供することができます。気軽に映える写真が撮れるため、SNSにおける共有や、拡散によるプロモーション効果も見込めるでしょう。

▶︎詳しくはこちら:ハリー・ポッターのARフォトフレームで映画の世界観が楽しめる!限定ドリンクやグッズが登場するコラボキャンペーンをタリーズコーヒーが開催していました

WebAR×販促×体験価値向上:『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』と「パックマン」がコラボ!缶がARゲームに変身

アサヒビール株式会社は、2023年10月に『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』と「パックマン」がコラボレーションした新感覚ARゲーム「DRY CRYSTAL × PAC-MAN」を、期間限定で公開しました。

同ゲームは、キャンペーンサイトにアクセスしてスマホのカメラを立ち上げ、「スーパードライ ドライクリスタル」の缶にかざすことで、缶の表面上で動き出す「パックマン」のARゲームが楽しめるという内容。プレイするとスコアが表示され、総合ランキングや都道府県別ランキングもわかるため。友人や家族、全国の人たちと競い合いながら楽しむことができます。

「ビールを飲みながら缶体でゲームを楽しむ」という新たな体験価値の提供に加え、インパクトもあるため、話題性の創出や販売促進にも高い効果があるでしょう。

▶︎参考
アサヒビール株式会社 ニュースリリース:缶体に映し出された拡張現実の世界で「パックマン」が楽しめる新感覚ARゲーム 「DRY CRYSTAL × PAC-MAN」10月11日展開開始

缶の表面をパックマンが動きまわる新感覚ARゲーム登場

▶︎詳しくはこちら:『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』と「パックマン」がコラボ!缶がARゲームに変身

WebAR×販促&商品ブランディング:ピップ株式会社「はみがき先生AR」


ピップ株式会社「はみがき先生AR」は、
AR動画で楽しみながら、「正しい歯みがきの仕方」を学べる乳幼児用歯ブラシシリーズ。

「はみがきを嫌がるお子様に対して、正しいみがき方をARで楽しみながら体験してもらい、継続して頂くこと」を目的にWebARを活用し、虫歯菌を退治し宝石をゲットするゲーム性を取り入れたことで、4分間ほどの長い動画でも、8割近くが最後の撮影まで体験するという結果になりました。

ARを活用したことで、実際に何歳の子が何時ごろに歯みがきをしているかや、男女比などを数値で把握することも可能

また、ユーザーに調査をした結果、「再購入意欲」が他のブランドよりも10%ほど高い数値になり、「ブランド/商品にファンがついている」という成果が得られました。営業がバイヤー様に紹介するときの差別化の要素としても、ARは有効だそうです。

▶︎詳しくはこちら:AR動画をきっかけに、親子で「正しい歯みがきを身につける」ミッションを実現。後発だからこその差別化で、ブランドのファンを育む施策に!

WebAR×子ども向け教育:株式会社ベネッセコーポレーション「オーストラリア動物AR」

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株式会社ベネッセコーポレーションは、「英語で海外たんけんツアーinオーストラリア」という企画にARを活用し、子どもが大好きなオーストラリアの動物をARにして、目の前に出現させるサービスを展開しました。

「教育的正しさ」と「かわいい」の両立にこだわって、動くカンガルーやコアラをARで実現。ユーザーは様々な角度から見て、触れて、動物のリアルな見た目や特徴を間近で観察することができます

WebARを採用したことで、ワークブックのQRコードから手軽に楽しめるようになり、普段の生活空間で体験してもらうことで、「家族の会話が生まれる瞬間」を作り出すことにも成功。利用者の満足度向上につながりました。

またARは「モノを見る視点を育てる」という点において教育的価値も高く、子どもたちが自分で気づく学びにも寄与しました。

▶︎詳しくはこちら:普段は見れない”現地の動物”が目の前に!3D×WebARで、子どもの知的好奇心を刺激!ARは「モノを見る視点を育む」教育的価値が高いツールです。

WebAR×観光:高知県室戸市「ARスタンプラリー&フォトフレーム企画」

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高知県室戸市では、ARを活用したスタンプラリー「地域をめぐるデジタルスタンプラリー施策」が実施されました。

これまでは紙のスタンプラリーを実施していましたが、準備も運用も手間がかかり、大きな負担になっていました。そこでデジタル化のためARを導入し、チャットボットを含めたストーリー型のARスタンプラリーを実施しました。

同企画は、市内に設置されたARスポットを回ってARスタンプを5つ集めて応募すると、スペシャルグッズが当たるという内容で、ユーザーはARスタンプ獲得と同時にARフォトフレームで写真撮影も楽しめます。また、撮影した写真をSNSに投稿することで、当選確率が2倍になるハッシュタグキャンペーンも開催。

チャットボットも活用し、「会話」という形式を用いることで参加者にインタラクティブな体験を提供し、ストーリー性のあるワクワクする体験を楽しんでもらえたのもポイント。スタンプラリーの体験価値向上に寄与しました。

デジタル化したことで、データの自動集計も可能になるため、手間の大幅削減を実現したことに加え、今まで調査できなかった情報を把握できるので、次に活かせるという成果も得られました。

▶︎詳しくはこちら:スタンプラリーをARでデジタル化したら「準備することがない」くらい手間いらず。おしゃべりするイルカのチャットボットと掛け合わせて、ワクワクの企画に!|高知県室戸市様

消費者向けのARサービスの具体例を紹介しましたが、ARサービスを提供する側にはどんな例があるのでしょうか?

ARサービスの具体例(ARを作成・活用したい方向け)

本章では、ARを作成したい方や、企画・イベントにARを活用したい方に向けて、ARサービスの具体例を紹介します。

LESSAR


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「LESSAR」はアプリレスでARを作成・体験できるWebARのクラウドサービスです。

「LESSAR」は無料で始められるのが特徴です。WebARの作成は3ステップ「①AR化したいデータを用意」「②管理画面へドラッグ&ドロップ」「③AR完成・公開」で、誰でも簡単にWebARを作成することができ、開発不要なのもポイントです。

また、マーカーレス(平面認識)、GPS制限、時間帯制限、確率出現設定など豊富な機能が備わっており、ARフォトフレーム・ARくじ・3Dなど、あらゆる業界で様々なサービス展開を実現できます。

▶︎詳しくはこちら:LESSAR公式サイト

COCOAR


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「COCOAR」はアプリ型ARで、ARを活用したプロモーションを行うためのツールです。アプリのDL数は440万を超え、7,800社以上の導入実績があります。

「COCOAR」も無料で始めることができる上、ずっと無料で利用することができるのも特徴です。現場が使いこなせるシンプル設計で、「LESSAR」と同じく、「①AR化したいデータを用意②管理画面へドラッグ&ドロップ③AR完成・公開」の3ステップ(開発不要)でARを作成できます。

マーカーレスAR(空間認識)、時間帯制限、プッシュ通知など豊富な機能が搭載されており、より魅力的なプロモーションや、これまでにない感動体験を提供できる企画を実施できます。

▶︎詳しくはこちら:COCOAR公式サイト

ARサービスを自分でも作れるようになろう

本記事では、ARを活用した具体的なARサービスについて紹介しました。

ARを1から開発するとコストや時間がかかるため、多くの方はまずはミニマムで始めて、どんな効果につながるのか検証したり、施策を複数回重ねながら改善したりしていきます。

最初からいきなり大きなコストをかけて実施するのは難しいので、まずは自社あるいは自分でAR作成できるツールを使用してみると良いでしょう。簡単に始められるツールから活用することで、「誰に・何を・どんな目的で実施するか」という本来考えるべき部分にリソースを使うことができ、より大きな成果につながるはずです。

「初めてARサービスを検討したい」とお考えの方には、「LESSAR」や「COCOAR」のようなツールが相性が良いので、ぜひ一度ご覧になってみてください。

▶︎関連記事
LESSARでできること

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